パキラ

会社の事務所内に二つの植木がある。

ひとつは「幸福の木」という札はついているパキラ、もうひとつは万両。

もう、ずいぶん前（平成７年頃）にはすでに事務所内にあった。

いつも世話をしてくれていた女の子がいなくなって、ほったらかしにされていて、葉も枯れかけてしな垂れていたところ、かわいそうだからと水を遣り始めたのが最初の付き合い。

それから約20年近くになる。

その時、水をあげてから数時間後には見違えるほどに葉に元気が宿って、あ～、植物も生きているんだな～っと実感した次第。つい、話かけたりなんかして（苦笑）

それからは週に一回、かかさず水をあげている。

※あまりあげすぎると根腐れしそうな環境なので。

会社が移転する際もわざわざ梱包して今の事務所に持ってきた。

処分しよ、という声もあったけど、かわいそうだと反対の声をあげた。

それからもちゃんと水遣り（たまに液体肥料）をしている。

その木を今朝社長が展示室に持ち運んでいた。

理由は隅においていても誰もみてくれないということのようだ。

しかし、展示室は一日中陽も当たらない。

それが植物にとっていいことなんだろうか？

Pachira　sony wx300

ふと、思ったけど、この会社ではさもありなんといった理由付けをして人を動かすことがままある。

しかし、その後のフォローがほとんどないために、動かされた人間は結局、会社を去っていってしまう。

目のつく場所に移して、世話をせず、枯れてみすぼらしいから処分しよう、そういう感じで人の場合と同じにならないことを祈るのみである。

移転して数年は実をつけることのなかった万両も今年は10個くらいかわいらしい赤い実をつけてくれた。

きっと引越しで環境が変化したストレスとかあったんだろうな。

ごめんね。