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クリスマス。 [日記]

今週末は俗に言う「クリスマスイブ」

街にはクリスマスを祝うというより、このイベントを機会に仲睦まじく歩く男女の姿で溢れかえっているのだろう。

とはいえ、今の会社に入ってから、クリスマスを楽しんだ記憶はない。
相手がいる、いないという以前に、一年で一番仕事が多忙となるからだ。

20代の時は、クリスマスソングを聴きながら、ラジオから「おはようございます」という声を聴いたこともあった。

本決算、年末調整、そして支払日が繰り上がった月末の支払の準備に大わらわとなってしまう。

したがって、この時期、街にでるということはほとんどなく、クリスマスの雰囲気すら味わうことがない。

もちろん、自宅でケーキを食べるなんてこともせず、ただ、明日の体力を培うために早寝するだけなのだ。

友人のブログでカミングアウトしたが、私は生まれてすぐ洗礼を受けたカトリック信者(信者というにはおこがましいが・・・)である。敬虔というには程遠い者ではあるが、自分の性格などの基本にはキリスト教的感覚があるのだと思っている。

だからどう、と言うことは具体的に示すことはできないが、だからと言って否定することもできないのである。

そもそもキリスト教は西洋の宗教であり、日本に本当に根付いているのかは、はなはだ疑問なところもある。

大学の卒論に遠藤周作を選んだのも、彼が自分と同じような思いを抱いているということを感じとったからだ。

彼の代表作「沈黙」において、いわゆる転んだ司祭、フェレイラが

「二十年間、私は布教してきた」フェレイラは感情のない声で同じ言葉を繰り返しつづけた。
「知ったことはただこの国にはお前や私たちの宗教は所詮、根をおろさぬということだけだ」
 (略)
「そうではない。この国の者たちがあの頃信じたものは我々の神ではない。彼等の神々だった。それを私たちは長い長い間知らず、日本人が基督教徒になったと思いこんでいた」
 (略)
「(略)デウスと大日と混同した日本人はその時から我々の神を彼等流に屈折させ変化させ、そして別のものを作りあげはじめたのだ。」

こう、宣教師ロドリゴに話かけるシーンがある。

これこそが、日本のキリスト教の特徴を示していると自分は感じた。歴史や文化が違うというのは、いかんともしがたいことであり、特にその人の奥底に関与する宗教という分野では、顕著なものだと考えている。

しかし、宗教などというものは、所詮、人がいて始めて成り立つものである。

その人、その人の生きてきた道程や、環境、さまざまな人との交わりで、その人なりの宗教があって当然だと自分は思っている。

皆、宗教というものを信仰するというのではなく、自分の中で都合よく(悪い意味ではない)解釈し、よりどころにしているのではないだろうか?

こういう異端的な考えを排除してしまうという宗教もあるだろう。本来のキリスト教もそういうものだと思っている。

しかしながら、そういう人を全て受け入れる懐の深さが本来の宗教ではないかと思っている次第である。
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コメント 4

yasu

そう、カミングアウトされました(笑
いやぁ驚いた。
けれども成る程とも思わせられる。
それは厚かましさの無さか?与える事を知る宗教の教えが
根本にあるからか?
今思うとそれは充分に合点がいくのだけれども・・

『与えよ。さすれば与えられん・・』
見返りを期待しない、純真な心の頃に戻りたい・・
by yasu (2010-12-23 19:04) 

tora

いやいや、yasuさん、そりゃ持ち上げすぎ・・・。

本人は左の頬をぶたれたら、両方の頬を張り返すような人間です(笑)
ただ、他人に干渉されるのが嫌やだから、人に干渉するのもやめとこ
と思う程度かも。

見返りを期待しているけれど、それを口に出すのは憚るというのはあり
ますが・・・(汗)

なにより物欲をなんとかしたい・・・。
by tora (2010-12-24 07:32) 

ろばーと

でも大学はあれだったんですよね(笑)

今年一年お世話になりました。
また京都行きましょうね。
来年もよろしくおねがいします。
よいお年を。
by ろばーと (2010-12-31 01:14) 

tora

ろばーとさん、
こちらこそ、旧年中はお世話になりました。
今年もいろんなところに行きたいですね!!

そう、仰せの通り、大学は浄土宗系、入学の
際は知恩院に行きました。

寺社仏閣大好き人間です。
でも、カトリックなんすよね~。
by tora (2011-01-03 19:29) 

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