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真夜中の訪問者たち。 [日記]

それは金曜日の真夜中のことだった。

土曜日は朝から大阪府合気道連盟発足記念の合同稽古があると言うので、夕飯にビールを飲んで、早々に眠りにつくことにした。

夜中にふと目が覚めて時計を見ると、午前1時前だった。隣家は友人が遊びに来ているのか、何やら話し声が聞こえてくる。

まだ夜明けまでには時間があるので、もう一度眠りに入ろうと目を閉じかけた時だった。

突然、ドアフォンがなった。

一瞬息を潜めて、布団の中で様子を窺う。

すると、立て続けに二回、ドアフォンがなる。

「とりあえずこんな時間に来る知り合いはいないし、無視だ」と応答せずにいたら複数の男性の声が外から聞こえてくる。

たぶん、訪問先を間違えたのだろうと思う反面、ここに越してきた当時のことを思い出した。

あの時は一人の男性を連れた警官だった。隣に住んでいる女性と連絡が取れないとかで、ベランダをつたって隣の部屋に進入したいとのことだった。

断る理由もなかったので、部屋の中に通し、彼らはベランダ越しに隣の部屋に渡り、僕が貸したプラスチックハンマーで窓ガラスを割り中に入っていった。

結果、残念なことに女性は最悪の状態で発見され、警察無線に話す警官の「変死」という言葉だけが、約数週間、僕の耳に残ったのだった。

まさか、また、同じ事が・・・と少し不安になったが、明日のこともあるので、無理やり眠ろうとしていた時、アパートの裏側で複数の人の気配がする。

物音を立てないよう、窓際に行き様子を探るが、声を潜めているのか会話の内容が聞こえてこない。

幸い我が家は二階なので、連中に気づかれよう、ガラス窓をロックした。

すると、懐中電灯らしき明かりが部屋の中の様子を窺うかのように照らされた。

ここまでされるとさすがにこちらも最悪の事態を想定しなくてはならない。

素振り用に以前購入した木刀を持ち出しガラス越しに身構えた。杖もあったが室内ではまだ木刀の方が使い勝手がいいと判断したからだ。

腰の辺りで身構えながら、仮に三人くらいなら、なんとかなるだろうと踏んだ。

しかし、さすがに彼らはそれ以上の動きを起こさなかった。しばらくすると立ち去るような足音がして、気配が消えた。

一体、何だったのか、結局わからずじまいではあるが、人騒がせな話だ。
もちろん、単なる取り越し苦労だったかもしれないし、何事もなかったからこそ、こうして書いたり出来るわけだ。

その後、布団の横に木刀を置いて、その割には爆睡して朝を迎えた。
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コメント 6

photosuke

ホントにいったいなんだったんでしょうか?
何かと物騒な世の中なので、そんな夜中にドアフォンを鳴らされても、出れないですよね。
怖いですね。
by photosuke (2011-07-12 09:04) 

tora

photosukeさん、

なんか、時間が経つにつれて、単なる勘違いかと思い始めてしまい
そうです。
うちは訪問者がほとんどないので、昼間でも居留守です(^^;
by tora (2011-07-12 10:43) 

ろばーと

ご無事でなによりです。
でもtoraさんなら返り討ちですね。
でも心配ですので、
これからは毎日更新して無事を知らせて下さいね(笑)
by ろばーと (2011-07-12 21:52) 

tora

ろばーとさん、ご心配ありがとうございます。

>でも心配ですので、
>これからは毎日更新して無事を知らせて下さいね(笑)

なかなか、高いハードルです・・・(汗)
by tora (2011-07-13 07:50) 

yasu

一体なんだったんだろうねぇ
でも間違いなく私なら玄関に出たなぁ
それで要らないトラブルに巻き込まれて・・

クワバラクワバラ・・
toraさん賢明です。
by yasu (2011-07-13 08:00) 

tora

yasuさん、

ごめん、せっかくコメント入れてくれてたのに、反応遅くてすみません。
うちは居留守専門です。
だいたい、訪問者が少ないというか、ほとんどないので、来た人間=
不要な人という図式が成立するもので・・・。

最近は、カメラ付きインターフォンが役立っています。
(この時はそこまでたどりつけず、誰か確認できませんでした)


by tora (2011-07-20 16:01) 

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