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一人称という視点 [写真]

憧れの写真家ということでもない、また、氏の写真がとてつもなく好きだというわけでもない。

しかし、名前を見つけては、彼の写真を見たいとも思う。

彼が切り取る被写体に関しても、おそらく自分が好む被写体ではない。
だけど、視線を送らずにはいられない。

そんな写真家の一人が、森山大道氏である。

実際にお会いしたことも、お話を聞いたこともないのだけれど、氏の著書、作品やエッセイ的な書物を読むにつけ、彼の写真とは違い、とても思いやりがあって、少しシャイな感じを受け取ることができる。

だけど、写真だけを見ると少し気難しい、そして若干、暴力的なイメージがある。

そんな彼の写真に惹きつけられる理由とはなんだろうと考えていた。

確かに撮影スタイルが格好いい。
以前、写真展の際に放映されていたビデオを見たが、少し長めのコートの裾をひらめかせて、颯爽と(と自分は感じた)街を歩き、切り取っていく。
時に立ち止まり、煙草に火をつけて一服するシーンも様になっている。

そう、まさしくハードボイルドの世界なのである。

そして、自分たちは、彼の真似をして、デジタルカメラでいわゆる「森山大道風」の写真を撮ろうとする。

当然のごとく、彼の写真には遠く及ばない。

もちろん、世界的に著名な写真家と同じレベルで物を言うにはあまりにも失礼な話ではあるが、何かが確実に違うのである。

そんなことを考えている折、先日、いつも見させていただいてるブログ、「gr-digital.netブログ」さんで、そのヒントになる文章を読ませていただいた。

gr-digital.netブログ
「今回の7人展の展示について」
http://gr-digital.seesaa.net/article/372367485.html

そっか、そういうことだったのか・・・。

「一人称」ね。

しかし、そういうことを感じながら写真を見ているなんて、すごいな~。

そして、実際にそういう写真を撮るのは自分には難しいな・・・。

京都南座

京都南座 Ricoh GR f4.0 1/1000s ISO160
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photosuke

私も森山大道さんとその写真に対する考え方はtoraさんとほとんど同じような気がします。
それに撮られる写真のイメージと喋ってるときのシャイな雰囲気とのギャップに驚きますよね。

ある写真家の方が、新宿で氏がスナップしているのを見かけて、
それが獲物を探す猛獣のような眼で怖かったというのを読んで、
氏に相当惹かれていますが、私もそのような写真は真似はできても近づくことはできない気がします。

by photosuke (2013-08-21 08:08) 

tora

photosukeさん、

も、そう思われたんですね。
写真家の方のお話は、なるほど!と思わせる話ですね。
やっぱり、プロは普通の人間と違う何かをお持ちなんですね~。

貪欲さ・・・ないなぁ・・・^^;
by tora (2013-08-21 08:47) 

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