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「心が大きくなる坐禅のすすめ」 中野東禅 [書評]

私はけっこう理屈っぽい割に、妙に単純なところがあります。いいと思ったことは、すぐ試してみないと気が収まらない。(そういうことでカメラも増殖してしまうのですが・・・)合気道を始めて、今更ながらに、日本固有の文化に触れた結果、徐々にその精神的なものへと気持ちが向かっています。

昨年10月のエントリーで、永井 政之さんの「ふっと心がかるくなる禅の言葉」という文庫本を紹介しましたが、ここんところ禅というものに興味を覚えています。http://blog.so-net.ne.jp/ogranphotoclub/2006-10-16 
趣味の京都寺社仏閣めぐりも最近は好んで禅寺を訪ねていますし。

それにしても、高名な僧侶の仰ることは、奥深く、思わず唸ることが多いです。どうして、そんな境地に行くことができたのだろう・・・興味は尽きません。そして、単純な私は「悟り=坐禅」という式から、坐禅をすればそんな境地に一歩でも近けるのでは?と結論付けました(笑)

そこで、ゲットしたのが中野東禅さんの著書「心が大きくなる坐禅のすすめ」です。(ISBN:9784837976653 (4837976654))三笠書房・知的生きかた文庫 (2007-10-10出版)559円なり。

道場やお寺に通うのはなかなか敷居が高く、一歩が踏み出せませんが、

「「坐禅」は、決して苦しい修行ばかりではありません。普通の人であれば1日5分。これだけでいいのです。」

と言っていただけると、自宅でちょっとしてみようかな?って思ってしまいます。

そう言えば、以前、拝読している武沢信行さんのメルマガ「がんばれ社長」で高野山専修学院の添田隆俊大僧正の言葉が取り上げられていました。

「同じことをくり返すことが、一番大切な修業である」

修行とは水を被ったり、断食したり、滝に打たれたりするという特別なものではなく、誰でもができるものでなければならない。そして、同じことを繰り返すことが一番大切なことである・・・。

おおお!なんと元気付けられる言葉でしょう。そう言えば、僕は平成5年くらいから、ずっと、会社の事務所のゴミを毎朝集めて捨てています。きっと、これも修行なんですね(笑)坐禅には、その方法や、やり方を正しくしてこそ効果がある(効果そのものを意識するのは禅的ではないかもしれませんね)と、そこにこだわる必要もあるでしょうが、それよりも、ともかく続けることが一番大切なことなのかもしれません。

まずはやってみること、そして狂気の如く(別に狂気である必要はないが・・・汗)、続けてみることですね。


「トワイライト」 重松清 [書評]

土曜日に"ほっけさん"ご推薦の作家、重松清さんの「トワイライト」という小説を読みました。重松さんは、現在産経新聞の土曜日夕刊で、読みきり短編小説を掲載中、誰にでもある日常のちょっとした感動、ほろ苦さ、など喜怒哀楽を書かれる作家という印象です。私のそんな、初重松作品は「トワイライト」でした。

物語は、小学校6年生の時に、40歳になった際開けようと先生の呼びかけで埋めたタイムカプセルを、小学校の廃校にともなって一年早い39歳で開けるために集まった同級生が織り成す人間模様を書かれたものです。

さて、小説の中ではひとつの時代を語るキーワードとして、日本万国博覧会、太陽の塔が出てきます。太陽の塔には三つの顔があります。

白い胴体正面にある何かを睨んでいるようにも見える現在の顔、背中の部分にある、少し陰があって、感情のないような過去の顔、そして、頂上部にある、ちょっととぼけたようにも見える、金色に輝く未来の顔。登場人物たちも自分達の過去、現在、未来の狭間で思い悩み、揺れ動きます。

1970年、人類の進歩と調和というテーマで、大阪の千里丘陵で開かれた当時、小学校二年だったという彼らの設定が、まったく自分とまったく同じ年ということもあって、妙に小説にのめりこんでしまいました。

その小説の影響もあってか、単純な私は、急に太陽の塔がみたくなって、日曜日に万博公園を訪れました。


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「京都でのんびり―私の好きな散歩みち」 小林由枝 [書評]

小林由枝 「京都でのんびり―私の好きな散歩みち」 祥伝社

京都生まれ、京都育ちのイラストレーター小林由枝さんが書かれた、京都在住の方ならではの視線で書かれているガイドブック的な本です。全編に描かれている小林さんのイラストが実に人間味溢れていて、それだけでも充分楽しめる本。

京都の四季折々の風情が楽しめます。もちろん、ガイドブック的な要素も満載。この文庫本を片手に京都を散策したくなりました。

僕自身も大学受験の際に、京都の大学に憧れ、有名どころには入れませんでしたが、一応、京都へ4年間通学。最近では毎月のように京都へカメラ片手に足を運んでいます。

毎日を京都で過ごしているわけではないので、行くとあちこちを見て回りたくなって、足を棒にしてしまうのですが、ゆっくりと散策してこそ、京都のよさが見えてくるような気もしますね。京都という町は、のんびり散策するのが本当はいいのかもしれせんね。この本を読むとそう思います。

朝早くにでかけて、お昼過ぎに帰宅するパターンが多いのですが、一度、夕暮れ時の京都を訪れてみたいです。


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2007年度本屋大賞は・・・。 [書評]

佐藤多佳子さんの「一瞬の風になれ」に決定したそうです。

http://www.hontai.jp/

本屋大賞とは、

「売り場からベストセラーをつくる!」書店員有志の方が、書店員が売れる本を作っていく、業界へ新しい流れを作る、現場から業界を盛り上げていこうというコンセプトのもと立ち上げられました。

大賞 『一瞬の風になれ』著/佐藤 多佳子(講談社) 475.5点
2位 『夜は短し歩けよ乙女』著/森見 登美彦(角川書店) 455点
3位 『風が強く吹いている』著/三浦 しをん(新潮社) 247点

正直言って、読んだ本はありません(汗)

さて、大賞の佐藤多佳子さんの作品は、現在、上映しているあさのあつこさんの「バッテリー」(文庫で5巻まで読破中)森絵都の「DIVE!」と並び称されている青春スポーツ小説とのことです。「バッテリー」は野球でしたが、「一瞬の風になれ」は陸上競技。

中学時代、陸上部だった私は、読むと共感できる部分が多いのではないかと想像しますが、三部構成の本だし、買うのは文庫版が出てからにしましょ・・・。

陸上を題材にした作品には川島誠さんの「800」があります。800を走る選手を「Two Lap Runners」と呼ばせるセンスに参りました。しかし、私らの時代の陸上競技は地味でしたよ。生徒の人気は他の運動部、野球部やサッカー部、バスケ部やバレー部に集中していましたし・・・。ただひたすらにトラックを何度も何度も繰り返し走りこむ・・・当時はこのストイックさはうけなかったんですね(笑)


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「ふっと心がかるくなる禅の言葉」(文庫) [書評]

「ふっと心がかるくなる禅の言葉」(文庫)
永井 政之 著 出版社  永岡書店 ASIN  4522475799

土曜日、合気道の稽古の前に、ふっと立ち寄った「Book Off」で購入。「禅語」(と言うのでしょうか?)を見開き1ページで一語取り上げて、身近な例をあげて紹介、説明してくれている本です。

合気道を始めてから、禅というものに興味を持ちました。合気道自体を「動く禅」と捉えている方もいらっしゃるみたいです。個人的には合気道=神道と深い関わりと思っていたので、合気道=禅ということには少々抵抗を感じますが、なかなか、どうして、けっこう似ている部分はあるようです。もちろん、合気道も禅も極めたわけではないので、単なる「知ったかぶり」ですけど・・・。

ま、そんなことはともかく、確かにこの本を読むと、なんで、こんなことにこだわっていたんだろう?と確かに「ふっと心がかるくなる」気がしました。好きな言葉を選んで、今年の目標にしても面白いかもしれません。

僕の心に残った禅語。
ぜひ心がけていきたいですね。

「日日是好日」

いま、この一瞬を大事にし、いつも新鮮な気持ちで日々を迎えたり、つらいことや悲しいことも受け止めながら一日一日を大事にいきたことによって得られる充実感=「日日是好日」だそうです。毎日がハッピーというわけではなく。

「一期一会」

人の一生の中で、ただ一度の出会いでも、同じ時間は二度とこない。それならば、真心をもって、接することで「いい出会いだった」と思えるようにしたいものということらしい。

詳細は本を買って読んでみてください(笑)税込510円、文庫本にしてはお安く、かつ、内容はいいとお薦めします。


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そうだ!自転車があったんだ!! [書評]

「自転車で痩せた人 生活人新書」

著者 高千穂 遙 出版社 日本放送出版協会

SF作家高千穂遥さんの本であります。
健康診断で生活習慣病予備軍と診断された著者が、疋田智さんの著書に出会って、自転車にはまり、結果、減量に成功。健康状態もまさに健康体と化した軌跡が書かれています。

氏の写真が彼のホームページに掲載されていましたが、使用前?使用後?で、体の変わり様は一目瞭然!!

もちろん、この本はダイエット本ではありません。
自転車の魅力につかれ、ほぼ毎日「多摩サイ」を走る彼の自転車生活を綴ったものです。
それまで自転車に興味がなかった人間が、そこにはまっていく様子が手にとるように伝わってきます。

これから気候がよくなってきて、何か運動しようかな?でも、ジョギングはしんどいし、スポーツジムに通っても継続できない可能性大!!そうだ!!自転車に乗って、季節を楽しもう!!と思う方、必見の書であります。

自転車選びに始まり、モチベーションの持続の方法、最低、知っておきたい知識など、実際に基づく著者の経験談は説得力もあります。

僕も家の片隅で埃を被っている自転車で、春の日差を満喫しよう!!

昨年、桜を見にポタリングした時の愛車の写真です。


しかし、減量後の高千穂遥さん、かっこいいです。24Kg減量、体脂肪10%以下の体って一目でわかります。完全にアスリートの体です。

高千穂遥さんのホームページ
http://www.takachiho-haruka.com

高千穂遥さんの自転車にはまる前の写真と後の写真
http://www.takachiho-haruka.com/mimiyori/mimiyori.htm

高千穂遥さんの本は、鈴鹿四耐にチャレンジする人々を描いた「夏・風・ライダー」以来です。肝心のSF物は読んだことがありません・・・。高千穂さん、ごめんなさい・・・。


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書評 「文房具を買いに」 [書評]

「文房具を買いに」

著者 片岡義男 出版社 東京書籍
ISBN: 4487799139

2003年8月に出版された書籍。
片岡義男と言えば、僕が大好きな作家の一人です。
大学時代に友人T君の影響を受けて読み出してから、はまりにはまって、今40冊くらいの彼の著書を所有しています。

以前、角川文庫で彼の作品の大半を出版されていたのですが、最近はどこの書店に行っても置いてなく、持っていないものは「ブックオフ」などの古本屋さんで購入。代表作には「彼のオートバイ彼女の島」「スローなブギにしてくれ」「メインテーマ」などがあります。

さて、この「文房具を買いに」ですが、そのタイトルのとおり、最初から最後まで文房具のことばかり書かれています。氏が撮影したという写真とともに、文房具にまつわるエッセイ集。全編にわたり、彼の文房具に対する思いがやこだわりが滲みでていて片岡義男フリークとしては、なんとなくワクワクしてしまう本です。

道具に対するこだわりって、誰もが無意識のうちに持っているものではないでしょうか?

何の変哲も無いボールペンにしても、インクの出具合、持った時の感触、紙との相性など、自分の理想に近いものと出合った時は、何とも言えず嬉しいものです。

個人的には、いくつか大好きな文房具があります。

モンブランの「マイスターシュテュック」(万年筆・ローラーボール)
ペリカンの「200スケルトン」(万年筆・ボールペン)
モンブラン製のものはどれも所有欲を満たしてくれるもの。まぁ、自己満足の世界ですけど。もちろん書き味は抜群です。ペリカンのものはそれほど高いものではないのですが、万年筆、ボールペンともにインクの出具合や、書いた時の紙の滑り具合など、言う事なしです。

その他、モールスキンの手帳やロディアメモ、スケジュール管理として、「ほぼ日手帳」など使い勝手のよいもの、作りの丁寧なものは使っていて飽きがきません。

ついこないだまでは、デジタルの世界に傾倒しつつあったのですが、ここんところは紙と鉛筆、ボールペンといったアナログ志向が強くなってきています。

そうそう、僕のこだわりは年賀状の住所、ちょっとしたコメントは必ず手書きでするということです。これだけは譲れませんね(笑)


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書評 「すごい解決 」 [書評]

「すごい解決 ― すぐに使える問題解決カード(32枚)付 ―」

著者 大橋 禅太郎
阪急コミュニケーションズ刊 ISBN: 4484062038

大橋禅太郎さんの著書はこれで2作目。
この本と少し前に出た「すごい会議」というタイトルの本を所蔵しています。

最近、とくに思うことがあります。
それは、思考、決断の仕方や、あるいは大小を問わず、成功、目標達成の方法など、いろいろなことについて、フレームワークに収めることができないだろうかということです。

そうすることで、以前、起きたことと近似の事象が起きた時に、フレームワークにあてはめて思考をめぐらせれば、時間の短縮はもとより、あながち間違った判断はしないのではないだろうかと。

「そんな、いつも同じ物差しで人間は判断していないよ」、「臨機応変な対応が一番!」と言われる方もいらっしゃると思うのですが、結局、いきつくところは自分の価値判断で対応しているのではないでしょうか?その価値判断をフレームワーク化できないだろうか?と思うわけです。

さて、話は横道へ行きましたが、「すごい解決」はそのタイトルの通り、問題
解決のためのフレームワークを紹介している本です。

ずばり、薄っぺらい本で、1,400円もします。

ただし、32枚の問題解決カードが付いてます。

僕のような貧乏人根性の持ち主は、この備え付けのカードを使うのが勿体無くて、なかなか実践に使えません(汗)

ただし、そのノウハウは使えます。(カードもコピーすれば・・・笑)

書かれている内容は、人が問題を解決しようとした時の思考の流れと考えたら、当たり前と言えば、当たり前、誰でもが何気に行っていることなんですが。

問題の把握
現状の分析
解決策の列挙
解決策実行の時期
実行の上でのメリット、デメリットの把握
誰に手助けしてもらうか?

これをある意味、形にしたのが「すごい」と思いました。
この本は買って読むだけでなく、使ってこそ価値がでる本だと思います。

人は絶えず、判断、決断を下して生活しています。
そして、誰もが自分の解決法を知らず知らずのうちに身につけています。
自分のそういったノウハウを形にしてみたら面白いかもしれませんね。

ということでこれも☆5つです。

(☆☆☆☆☆)


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書評?「相手の潜在意識から説き伏せる! ビジネス・コールドリーディング」 [書評]

「相手の潜在意識から説き伏せる! ビジネス・コールドリーディング」

日本実業出版社 石井 裕之 (著) ISBN: 4534040393

ちょっと前から、テレビ等でもよくお見かけするようになった、石井裕之さんの著書です。

さらりと読めて、なかなか奥が深い、読みやすくかつ、かなり実生活で、役立つ本だと思います。

相手の深層心理を利用すると聞くと、なんとなく、眉唾で、しかも、悪どいイメージがつきまといますが、氏の意味するところはそういうことでなく、ちょっとした気の使いようでコミュニケーションが円滑に運べるのに、損してませんか?ということのようです。

例えば・・・。

「Butの使い方」という章に、こんな例があがっていました。

あなたは彼女にこう言われたらどう感じますか?

「付き合っていてとっても楽しいし、優しいし、あなたは本当にいい人だと思う。人生のパートナーとしては最高の人だと思う。でも、もっと広くいろんな人と付き合ってみることも、私には必要なんじゃないかなって、最近、思うの」

僕的には、あ!これは別れ話だと感じますね。間違いなく、次に来る言葉は「だから、ごめんなさい」。

ところが、『でも』という言葉の前後を入れ替えてみますと。

「もっと広くいろんな人と付き合ってみることも、私には必要なんじゃないかなって、最近、思うの。でも、付き合っていてとっても楽しいし、優しいし、あなたは本当にいい人だと思う。人生のパートナーとしては最高の人だと思う。」

仮にこう言われたら、どうですか?内容的には前後を入れ替えただけなのですが。

僕なら舞い上がってしまいますね(笑)

このような身近な例をあげて、いろいろな方法を紹介してくださっています。なるほど、ちょっとしたことで損してることってたくさんあるな~って思っちゃいました。

また、巻末の「パーソナルカリスマプログラム」も必見。4週間で、自己変革。

心がけることは簡単。「ゆっくり食べること」「走らないこと」「議論しないこと」そして、「自分の気持ちを明確に伝えること」これを各週間ごとのテーマとして実践するわけです。

わくわくしながら試してみたくなった僕は、他人の影響受けやすい単純な人間なのか?、それとも、石井裕之さんの術中にはまっちゃったのか・・・?(汗)

《☆☆☆☆☆》 5つ星!!面白かったぁ!!


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